ジカ熱と進化
2016.02.06
最近のジカ熱の流行による小頭症が発生しているニュースを見るたびに、昨年末に放送されたNHKの「生命大躍進」という番組を思い出す。地球に生物が誕生してから人間になるまでの進化の過程で、DNAにどう変化が起きたか分かりやすく説明していた。私が知っていた進化論は単なる推測で進化が起きたメカニズムの説明が無かったけれど、この番組の説明は合理的でとても面白かった。

幾つかの大きな進化のうち、ほ乳類の脳に大脳新皮質が生まれたのは、あるウイルスのDNAがあるほ乳類のDNAに割り込む事で脳が劇的に大きくなったというのがあった。世界のあちこちでウイルスによる正常な細胞分裂の阻害はきっと数えきれない程起きていて、たまたま淘汰に耐えうる進化に適した変化がDNAに起きたときに生き物は進化してきたのだろうと思う。

ジカ熱では逆に脳が小さくなる変化が起きている。もしかするとこれまで色々なウイルスで色々なDNAの変化が起きていて、それに気付いていないだけなのかも知れない。40億年の生命の歴史の中ではウイルスによるDNAの変化が幾度と無く繰り返されており、ジカ熱による小頭症も長い進化の過程で起きる変化の結果の一つなのだろうなとこのニュースに触れるたびに思う。

http://www.nhk.or.jp/seimei/special.html
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