戦争の傷跡
2017.07.23
 コンクリートの壁に無数にあいた穴は機関銃の弾痕である。ここは内戦が長引くシリアやイスラエルに攻撃されたガザの街角ではない、東京都のとある公園である。昭和20年抵抗出来なくなった日本の本土に米軍の戦闘機F6FやP51などが飛来し地上を機銃掃射した跡が70年過ぎた今でも残っている。シリアやアフガンは人ごとではない事を思い知らされる。





*旧日立航空機変電所
F-35のご先祖様
2017.07.03
 Yakはヤコブレフというロシアの航空機メーカーの略称で、正式名称はS・A・ヤコブレフ記念試作設計局。ヤコブレフは旅客機、戦闘機、VTOL機、早期警戒機、ヘリコプターなど殆ど全ての航空機を設計したロシアで唯一の設計局だそうです。そのヤコブレフが設計したのが下の写真のYak-141。後ろのノズルを下向きにしてホバリングする姿は米国のロッキード社が開発した垂直離着陸型ステルス戦闘機F-35Bにソックリだ。基本的構造の違いは前方のホバリング用動力が専用のジェットエンジンかメインエンジンの動力で回すファンかだけ。

 しかしYak-141の初飛行は1987年3月でホバリング成功は1989年12月で、F-35の実証機であるX-35の初飛行は2000年10月でホバリング成功は2001年6月より10年以上前である。西側の情報しか目にして来なかった我々はソ連製は何でもアメリカのパクリだと思って来たが、Yak-141の存在は我々が騙されていた事を暴く証拠の一つと言える。Yak-141は順調に行けばF-35Bより10年早く世界初の超音速VTOL戦闘機となるはずだった。しかしソ連の崩壊により試作機をたった2機生産しただけで計画は中止となった。

 X-35の実証実験が行われていた頃、アメリカの技術雑誌に下向きになるノズルの技術はロッキード社がロシアの企業から買ったと書かれていたのを読んだ覚えが有る。しかし、ウィキペディアには多少のお金を払って設計データを入手したがアメリカでは既に同じ技術を開発済みだったと書かれている。既に開発していたならわざわざお金を払って同じ情報を買う必要など無いはず。なんとも往生際が悪い負け惜しみだこと。

 ではF-35Bは単なるYak-141のパクリかというとそうでもない。VTOLはパクリだがステルス性能と最新の電子機器は以前の世代の戦闘機とは別次元の戦闘能力を生み出している。とはいえVTOLの基本的概念はほぼ同じだし外観も似ているので、Yak-141はF-35のご先祖様と行っても過言ではないだろう。

Yak-141






F-35B

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